全ては感情からはじまる

EQアドバンスドファシリテーター 感情活用研究家の三森朋宏が、日々アレコレ感じたことお伝えします

バズるのは良いけど、バズワードには注意 〜EQやSELの良いものを見極めるポイント〜

「EQ」という言葉も最近ブームが再燃しているのを強く感じるこの頃。
EQが広まることは、大変嬉しいことですが、一方で商魂たくましい方々によって本質を欠いたセミナー、書籍、メディアニュースが多く飛び交うようにもなります。


そこで、私が10年以上に渡り国内外のEQやSELの情報に触れてきた経験から、こうした内容のものには、注意した方が良いというポイントを紹介します。


【一意ではない】
感情は、感じ方、受け止め方、解釈の仕方が千差万別であるので、1000人いたら1000通りあります。
ある感情に対して一意の解があるように教えているものや、良い感情、悪い感情と決めつけていたり、ポジティブ/ネガティブと2極化しているものは、感情や情動知能に対する知見が浅い場合があります。


【魔法ではない】
EQは、魔法ではないので、「これだけあれば」「これで全て解決」など、魔法のように書かれているものは、注意しましょう。
EQは、思考と感情をベストミックスさせ、より良い未来を築く能力ですが、EQが全てを解決できるものではありません。
また、新しい何かのような書き方にも注意しましょう。EQ理論は1990年に最初の論文が書かれ30年ほど経とうとしています。SELは、1970年代には研究と実践が始まっていて、世界的には新しいものではなく、日本が遅れているだけなのです。
さらに、EQ信仰のように周辺の理論などの学びがなくEQのことばかりに終始するものも注意した方がいいでしょう。ポジティブ心理学、アンガーマネジメント、幸福学、アンコンシャスバイアスなど巷に溢れている心理学や脳科学のアプローチは、人の心理や脳の働きによるものなので、全てが関わっています。


【方法はない】
こうすれば、こうなるというような方法(How)を教えているものには、注意しましょう。
先に書いたように感情は千差万別であるので、情動スキルは、体験や経験が伴うことで本当の学びを得られます。そのため、EQ教育やSELでは、Project Based Learning , Active Learning, Experiential learningなど、そのプロセスから学ぶ学習方法が主に用いられます。ですから、画一化された方法があるわけではありません。
その場にいる講師(ファシリテーター)と参加者によっても変化します。
セミナーなどでは、内容や受講対象者にもよりますが、講師にはファシリテーションのスキルが求められ、レクチャーばかりの講座は講師の経験・知見が浅い場合があります。


【評価はしない】
EQやSELでは、アセスメントを用いますが、これは、現状の課題と効果を客観的に把握することを目的にしています。個人の優劣を決めてしまう学力テストのような評価とは異なります。つまり、子どもを含め個人の評価や能力判定に用いるようなものでは、ないということです。

仮に子どものEQが伸びないとするならば、それは周囲の大人の課題でもあり、その子のために何ができるのか、共に考える必要があります。
また、性格診断とも異なり、能力を測定していますので、「あなたは、こういう人だから」とか「こういうタイプ」だからと決めつけがあるものは、注意が必要です。EQの検査結果は、能力の開発によって変化し、環境の影響も受けます。


【EQとIQは相反するものではない】
EQとIQは相反するものではなく、EQがIQを超える能力でもありません。IQは、Intelligence Quotient、EQは、Emotional Intelligence Quotient ですから、EQは、本当はEIQ(イーアイキュー : 良いIQ)となり、IQをさらに効果的に活かし、より良い選択と行動に導くために感情を活用する能力であるので、どちらも欠くことのできない補完し合う関係にあります。IQよりEQが重要とか、EQの方が優れているといった書き方のものには、注意しましょう。

 

EQは、未来に向けて私たち人間の必須スキルの一つであると確信しています。一方で、基礎スキルであるために、多岐に応用が利き、深く理解するためには、永い月日を要します。


「本当に良いもの」「真理を捉えたもの」ほど体験からしか伝わらず、記事などで伝えるのは難しい。


感情を伴って賢くあろう。
答えは、自らの中にある。

「Unlocking EQ」あなたのEQの扉を開く国際認定講座の開催が予定されていますので、EQやSELの本物に触れたい方は、こちらも要チェックです。

https://www.thdesignjp.com/post/unlocking-eq-2019_2

#EQ知ってる?

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SDGs達成とより良い世界のためにEQ(SEL)ができることとは?

国連は、Sustainable Development Goals (SDGs:持続可能な開発目標)として17の目標と169のターゲットをかかげています。
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/

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私が所属するEQグローバルネットワークの米国NPO Six seconds社は、2018年からUNICEFとパートナーシップを結び、EQ(SEL)が子どもたちの心身の健康と未来のために寄与できること、SDGs達成のためにEQが役に立てることを共有しています。

Six seconds社がUNICEFとパートナーシップによって世界子どもの日に開催しているPOP-UP Festivalについてはこちら
https://www.6seconds.org/2018/09/26/eq-supercharge-un-sustainable-development-goals-unicef-pop-up-festivals/


そして、5月17日 Six seconds社 米国本部が旗振りとなり、国連(UN)にてEQ Conferenceが開催されました。
「EQ こころの知能指数」の著者で、ハーバード大学のEQの権威 ダニエル・ゴールマン博士はじめ、GoogleのMindfulnessプログラムで有名なSerch Inside Yourself Leadetship Institute のリッチ・フェルナンデス CEO などがプレゼンターとして登場しています。
この様子は、国連webTVで無料視聴できます。 


webtv.un.org

Six seconds社 米国本部のHP掲載のCoferenceに関する記事はこちら
The United Nations Emotional Intelligence Conference, 3 Key Insights • Six Second

Could Emotional Intelligence help us build a better world and achieve the Sustainable Development Goals?
SDGs達成とより良い世界のためにEQができることとは?)
とあるように、SDGs :持続可能な開発目標の達成のためにEmotional Intelligence(EQ、SEL)が寄与することをConferenceで伝えようとしています。

EQやSELは、国際的に認知されたこれから私たち人が備えるべき基本能力と言えるのではないでしょうか?

私もSDGsはじめ、地球の未来のために、未来の子どもたちのために、全ての人のために Six seconds EQ 上級ファシリテーターとして、日本オフィスのデータ分析センターフェローとして活動を更に拡げて行きたいと思います。


EQやSELについて学びたい・知りたい方は、下記のセミナーやワークショップの参加もオススメです。

 【まずは、軽い感じで触れたい方向け】

7月6日 (土) 13:00~ 鎌倉(稲村ヶ崎
Feel cafe in 鎌倉「とことん感情について語り合おう」
主催:一般社団法人 感情活用研究会(Feel for Life)
https://www.facebook.com/events/636371476877345/

 

7月20日(土) 17:00~ 東京(白金)
EQ Sunset Cafe & Bar ー「こころを育む」科学的教育アプローチを飲みながら語ろう! | Peatix
主催:イロんな学校ドットコム情報サロン


【本格的に学びたい方向け】 
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上記は、本ブログで紹介したカンファレンスのバナーです。
ここ日本でも Six secondsの公式講座を受講できます。
バナーにあるようにSDGs達成に向けてEQをUnlockしたい方、SELを学び始めたい教育関係者や教員の方、ビジネス向け研修講師などEQをUnlockしたい方へ
Six seconds社のEQ(SEL)のメソッド・フィロソフィーの詰まった基礎講座
(国際認定資格へ進むことができる終了認定付き)

Unlocking EQ「EQの扉を開く基礎講座」
主催:TH design(Six seconds EQチェンジエージェント)
詳細:https://www.thdesignjp.com/post/unlocking-eq-2019_2

大阪初開催
8月3日(土) 10:00~ 大阪(北堀江)
場所:有限会社パワーエンハンスメント わくらくセミナールーム

東京開催
9月29日(日) 10:00~ 東京(江東区
後援:一般社団法人 感情活用研究会(Feel for Life)
https://www.facebook.com/events/271746160333553/ 

福岡初開催
11月9日(土) 10:00~ 福岡(博多)
場所:エイムアテイン博多駅前会議室

みなさんと日本のEQやSELの拡大を図っていけることを楽しみにしています。

SEL(社会性と情動スキルの教育)子育てに関する書籍 2019 Jun

SEL「社会性と情動スキルの教育)に関係する子育てや教育関連書籍をこちらに整理しておきます。

こちらは、ごく一部の書籍ですが、教育者にも保護者にも出来るだけ読みやすいモノを選びました。

 

自分の強みを見つけよう〜「8つの知能」で未来を切り拓く〜」有賀三夏 著

ハーバード大学ハワード・ガードナー博士が提唱する多重知能理論について書かれた日本一分かりやす本です。ハワード・ガードナー博士は、発達心理学の権威であり世界を代表する子ども教育の研究者の一人です。この多重知能理論は、テスト勉強だけが、IQ だけが知能ではないことを提唱しておいます。多重知能理論の中で特に、対人的知能、内省的知能をEQ(感情知能理論)が詳細に説明しているとされ、同ハーバード大学ダニエル・ゴールマン博士(EQの権威)が書かれた「EQ こころの知能指数」でもそのことが書かれています。本書には、私も共感力を高めるワークの紹介をコラムとして寄稿させて頂きました。

 

できたことノート」永谷研一 著

「自己肯定感」を高めるメソッドが詰め込まれた一冊です。本書のメソッドを生徒手帳に取り入れる学校もあるほど。私が理事を務める日本SEL推進協会でも事例として永谷氏にご紹介頂きました。子どもだけでなく、大人も自己肯定感を高めることに役立つ内容で、親子・夫婦でも楽しめます。続編的なものとして「できたこと手帳」も発売されていますので、合わせて利用するとさらに高い効果が得られます。

 

世界最高の子育て」ボーク重子 著

Social Emotional Skill(社会性と情動スキル)を高める教育を家庭でも実践されたことを著者の実践に基づいて書かれた一冊です。 日本とは、学校や家庭環境が大きく異なるため全てをマネることは難しいかもしれませんが、SELの家庭教育における重要性や保護者の関わり方の重要性が理解できる一冊です。

 

あなたの感情たちのトリセツ」小さなチャーミ 著

ディズニー・ピクサー映画「インサイド・ヘッド」からの一冊です。インサイド・ヘッドは、ピクサー20周年記念として制作され、アカデミー賞長編アニメ部門に輝いた作品です。この中には、5つの基本感情たちが登場し物語が繰り広げられます。本はライトテイストながら感情について深い考察が得られる一冊です。映画と合わせて親子で感情について学んでみてはいかがでしょうか。残念ながらソフトカバーは絶版ですが、Kindle電子書籍)と中古は有ります。

 

ブレイン・ルール」ジョン・J・メディナ

NHKでも以前取り扱われた脳神経科学の本ですが、今や学習手法を考える上で脳神経科学抜きにはできません。私たち人間の学習・学びを司るのは言うまでもなく脳です。科学が進んだ現代において脳神経科学による効果の高い学習環境や学びがあってもおかしくないはずです。ですが、学校教育の多くは古典的なTeaching(教える)によって構成されています。優れた学習環境とは?優れた学習手法とは?学習における脳神経科学による理由がこの一冊に書かれています。
残念ですが、こちらも絶版しており、中古での入手のみとなっています。

EQに関するオススメ書籍 2019 Jun

「EQを勉強したいので、オススメの本とか教えて欲しい」というお話をよく頂くので、

EQとその周辺知識に関する書籍をこちらに整理しておこうと思います。

先に付け加えておくと日本国内で出版されているEQの書籍は、極端に難しいかオススメできないほど安易に書かれているモノが多いため、その中から選んでいます。こちらが全てではないので、ご承知ください。

 

EQ こころの知能指数」ダニエル・ゴールマン 著

1995年に出版されてからハードカバーが絶版になった以降も単行本として出版が続いているEQ本のベストセラー。著者のダニエル・ゴールマンは、現在ハーバード大学のEQの権威で、EQ理論の提唱者と勘違いされるほど、この本によって著名になりました。ちなみに、EQ理論は、イエール大学学長のピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士が提唱者です。EQを学ぶ人には一度は、読んで欲しい本です。医学など学術的な記述も有り難しい部分も有りますが、EQの可能性について広範囲に書かれています。

 

できるリーダーは部下の「感情」を動かす」田辺康広 著

 先の「EQこころの知能指数」に情動教育の実践校として紹介されたヌエバスクールのメンバーによって設立された世界最大のEQネットワークSix secondsの日本オフィス代表を務める田辺氏の著書。ビジネスにおける導入事例が書かれ、AI時代の共感型リーダーの必要性を予測する内容が書かれています。残念ながら単行本は絶版となっており、Kindle版(電子書籍)や中古での入手となります。

 

サーチ・インサイド・ユアセルフ」チャディー・メン・タン 著

GAFAの一角として世界を変える企業で有名なGoogleにおいてEQ向上のために用いられたマインドフルネスの独自プログラムについて書かれた本で、日本における現在のマインドフルネスブームの火付け役。このSIYプログラムの開発には、先のハーバード大学ダニエル・ゴールマン博士が協力していることも書かれており、EQ能力開発の手法としてマインドフルネスの有用性が理解できます。

 

世界のエリートがやっている最高の休息法」久賀谷亮 著

マインドフルネスがなぜ良いのかについて、脳神経科学、医学の知見から説明している。内容は、物語風に書かれているが、科学的な知見がしっかりと描かれている一方で、マインドフルネスの効果がストーリーを通じて実感できる仕立てになっている。業種業態・規模を問わずマインドフルネスを取り入れて見ようと思える一冊です。

 

ミラーニューロンの発見」マルコ・イアコボーニ 著

神経科学について書かれた一冊ですので、内容は少々難しいものになっていますが、感情について学ぶ際に必ず登場する「感情の伝播」がなぜ起こるのか?を説明づけるミラーニューロンについて書かれています。ミラーニューロンの存在によって「他者の感情が理解できる」ことが科学的に説明でき、人ごみにおける人酔いや、内向的な人ほど他者の気持ちを感じやすいこと(自閉症の人が人の多い場所で辛くなること)までも説明できることがわかる一冊です。 

 

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講座」ブライアン・R・リトル 著

EQについて書かれた本ではありませんが、「EQ(感情知能、EI、Emotional Intelligence)」と「性格」が異なることを理解する上で、性格などのパーソナリティとは何かを学ぶことは重要です。パーソナリティについて分かりやすく書かれており、自分のパーソナリティを知るきっかけにもなる本です。パーソナリティを知った上でEQを理解することで、EQが開発可能な能力であることの大きな意義を知ることになります。

 

本当のかしこさとは何か」箱田裕司/遠藤利彦 著

 日本心理学会が日本におけるEQやSELについて書かれた本です。学術的な書き方も多く一般の人には難しく感じられる本です。日本におけるEQやSELの研究について書かれた数少ない書籍ですので、こちらでご紹介しておきますが、EQの理解が進み、学術的な知見を知りたい人向けであることをお伝えしておきます。

 

以上です。日本向けに最近のEQや脳神経科学など周辺知識を含め、子供教育からビジネスまで幅広く役立つEQの本を書きたいなぁと思うこの頃です。ご興味のある出版社をご存知でしたら、ご紹介ください。

 

 

2019抱負は・・・

2018は、「福業」を抱負に福をもたらすこと、幸福に繋がること、ボランティアを中心に様々な方面に足を伸ばし業種業態問わず多くの人に出会い、経験することができました。「福業」のいくつかは、次のステージに進むことになりました。

関わって頂いた方々に心より御礼申し上げます。

今年2019の抱負は「支度」にしました。2020年には、AIの出現による第4次産業革命や、ティール組織、人生100年時代などによるSociety5.0と世界も日本も大きく変わる予測があります。

「変わってからでは遅すぎる!」と思い、新しい時代への支度の年としました。

支度には、準備する、整える、前もって計算する(=計画する)などの意味があるそうです。

ゆるーく、それでいて真剣に、熱意を持って「支度」したいと思います。

「一年の計は元旦にあり」と申しますので、早朝から川崎大師にて車の祈祷とお参りを済ませてきました。


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おでこ広い!(笑)

組織がハーモニーを奏でるとき

【ハモらない組織を楽しむ】

日本の多くの企業(組織)では、個性を圧し殺し、装い、繕い、お互いが本音を隠して組織の中にいます。客観的に見ていても、とても窮屈そうです。表情もなく、同じように振る舞う人が非常に多いです。
実際にある企業で研修を行った際、検証するためにアセスメントを用いてデータを採取したことがある。その時も顕著にそのことがデータに現れました。
用いたアセスメントは、脳の嗜好性を計るもので、ものごとの捉え方のクセ、コミュニケーションのクセを計るものです。クセは、習慣を変えたり、意識することで変えられます。また、お互いのクセを知り、クセに合わせて対応することで、コミュニケーションを円滑にできます。
 
この企業で行った研修は、若手リーダーを対象にしたもので、研修前のデータはブレインスタイルが8種中4種と少なく、ガーディアン(保守的な傾向)が約半数を占め、多様性に欠けることを示しています。(詳細は下記リンク、シックスセカンズのメルマガ参照)
研修では、自分のクセ(個性)を知り、他者のクセを知る。個性を否定するのではなく、お互いの個性を活かしながらコミュニケーションを活性化することを学び、個々の違いを理解します。
それから1.5カ月、人事・育成担当者の支援のもと個性を大事にするコミュニケーションを楽しみながら、活性化を図りました。
あとにご紹介するアカペラグループINSPiリーダー杉田さん のhamo-laboの言葉をお借りすると「ハモらない組織を楽しむ」のです。
結果や効果は、同じく下記リンク、シックスセカンズのメルマガでご確認頂けます。 

  

【立つ(Stand)からはじまる】

アカペラグループINSPiリーダーの杉田さんは、ハモるために必要な3つのSがあると言います。
Stand
Sing
See
です(下記リンク参照)。 
これは会社などの組織においても同じことが言えます。
 
Stand :
個が立つ、個性を大事にする、個々の違いを認める、自立することで、個々の能力が発揮される土壌が作られます。
Sing :
歌うように、本音や異なる意見を自由に、前向きに語り、建設的な議論がされる 
See :
共感力を活用し、周囲をよく見て調和を図る
 
先に上げた企業では、個が立ち、一人ひとりが個性豊かな本音(本当の音)を奏で始めたのです。それによってハーモニーが生まれ、 前向きな議論が 活発に行われるようになり、仕事もスピーディーに運ぶようになりました。
 
古い体質の日本企業の職場では、協調性を大事にしていますが、ハーモニーを奏でている訳ではなありません。個性を抑え統率を図っているのです。例えるなら、強制的にリコーダーで全員が「ド」を鳴らしている実につまらない音楽の授業のようです。
 
ある人は「ド」、ある人は「ミ」、ある人は「ソ」とそれぞれが違う音を奏でる。その音が調和したときハーモニーになる。 個性を発揮し、本音を奏で、周囲と一体となって調和する。
これが、チームや組織にも必要なことではないでしょうか。
 
これら一連の体験は、hamo-laboのワークショップで実際に経験することができます。
 

inspi-news.com

 

組織でハーモニーを奏でるには

1. ハモらない組織を楽しむ

個性を大事にし、個が立つようにしましょう。一見は不協和音のように見えますが、先ずは、その状態を楽しみましょう。

2. 本音を奏でる

メンバー全員が尊重され、本音で語れる場を作りましょう。その場を続けましょう。

3. 調和する

本音を語りながら、メンバーの本音に耳を傾けましょう。次第に自分の本音とメンバーの本音が一つになり調和が生まれます。

 

「個性を呼び覚まし、ハーモニーを奏でる組織を作る」これからの組織づくりの基盤となるものではないでしょうか。

教育もビジネスも根っこはアートだ

感情の科学(EQ:Emotional Intelligence、感情知能)や社会的情緒性の教育(Social Emotional Learning)などを研究していて最近特に思うことは、「教育に重要なのはアートだ」と言うこと。
 
人生は選択の連続です。
その選択の時に、一つの見方しか知らないと選択肢が限定される。
「他に方法はない、選択肢はない」と凝り固まった自分の思い込みは、視野を狭め選択肢が限定されるだけでなく、自分を追い込んだり、生きにくさを招いたり、出口のない苦悩を招く。
広い視野を持ち可能性を広げるには、好奇心と想像力が必要です。
 
しかし、今の学校教育はどうだろう?
予め解っている答えの解き方を覚えるばかりで、答えに辿り着くプロセスが複数あるような問題の解き方さえも画一的になっている。
 
このような教育を受けて育つことで、好奇心や想像力は養われるだろうか?
答え探し思考が養われるだけで、「正しい答えのない課題や問題」に想像力を働かせて挑む力は養われないのではないだろうか?
 
答え探し思考なんて、社会に出たら殆ど役に立たない。上司や地位が高い人に媚びへつらう「忖度」くらいにしか使えないからだ。
 
不確実な未来には、新たな答えや方法を見つける想像力が、欠かせない。
解決のヒントや情報を集める好奇心も重要。
 
子供の頃から好奇心旺盛で、想像力に富む人たちもいる。しかし、こうした人たちは、試験勉強に向かず平均点が取れずマイノリティとして扱われる。マイノリティの子供たちは、一方は、それでも周囲の理解を得て成長し、ベンチャー企業を立ち上げたりする。一方は生きにくさを感じて自己肯定感を失う。
本当は才能豊かな子供たちであるのに、社会が活かし方を知らないのも現実だろう。
 
今、多くの企業では、イノベーション人材の育成に頭を悩ませている。
一昔前は、「若い人は、頭が柔らかく柔軟な思考で、発想が豊か」などと言われたが、画一的な教育を行った影響で、若いからといって柔軟だったり、発想が豊かだったりはしない。
会社に飼い慣らされた中堅やベテランも想像力や好奇心が乏しく、一定の思考回路から抜け出せない。
結局、イノベーションを起こせる人材が出てこないし、生まれないのだ。
 
私は、永く新卒採用者の新入社員研修に携わってきたが、配属後に職場で活躍できるかどうかは、この差が大きい。想像力があり、好奇心旺盛なほど伸びる。
そうした新入社員は、特に大手になればなるほど少なく新卒採用者の10%程度だろう。
 
こうした能力を養うためには、予め答えが用意された問題を解くような試験対策の勉強は全く意味がない。それよりも音楽、美術、演劇、ダンス、工芸品など芸術やアートと言われるものに触れ、想像力や好奇心を養うことが大切だ。スポーツでも良いだろう優れた選手のプレーは、まさに芸術だ。
 
芸術に触れることで、感性を磨き、思いに触れ、感情に触れ、自然の一部である自分(命)に触れる。刺激を受けて想像力と好奇心が養われる。
 
全ての新入社員や学生に知ってほしい。今はアイディアがビジネスの勝敗を左右する時代。受験勉強や型にはまった採用対策だけでは、社会で活躍できる人財にはなれない。妄想で良いから、想像力を鍛えてほしい。
 
こうした芸術アートに触れることの重要性は、以下のような本がベストセラーになっていることからも伺える。
 
「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」(光文社新書)」
 
また、日本では、この4月に「芸術思考学会」が発足し、教育やビジネスにおける芸術アートの重要性の研究が本格的にスタートした。